-FASHION 1段目-
A 部分的には繰り返します。原因はあなたの頭の中にあります
1979年に新しい店が渋谷に誕生しました。ボートハウスと言います。34年前ですから、あなたのお母さんなら知っているかもしれません。そこのブランドロゴ入りスウェットが大評判になり、売り出し日になると店の前には数千人の行列ができました。当時のファッション販売によると7坪(23㎡)の店で月商1億円だそうです。他の店ももちろんスウェットを大量に売りました。大流行でした。
ボートハウスと同じころにスニーカーのブームもあ |
りました。テニスシューズです。当時はスポーツウエアが大流行していて、さまざまなヒットアイテムが毎年のように出現していました。
スウェットは、この時代と比べられるほどの大流行はその後起こっていませんが、プチヒットでしたら何回も有りました。スニーカーの流行はこのスポーツウエアブームのあとにもたびたび起こりました。大きいものでは、96年までの数年間続いたハイテクスニーカーのブームがあります。当時のトップブランドであるナイキのエアマックス欲しさに窃盗や恐喝をする者があらわれて社会問題になりました。 現在もスポーツウエアが流行しています。スウェットもスニーカーも売れています。コンバースの復刻 |
版をはいている人もいますね。復刻版ということは以前にも流行したということです。 あなたのお母さんやオバサンがあなたほどには新しい流行に熱くなれないのは過去にすでに経験しているからです。流行ですからそれなりに新鮮に見えます。でも新しくはありません。私もオジサンですので、今流行しているアイテムのほとんどを若いときに着たことがあります。懐かしい! 流行は繰り返しています。でもそれは部分的にみた場合です。今の流行は、私が懐かしがる程度には昔と似ていますが、頭のてっぺんからつま先までまったく同じというわけではありません。それはその時々で流行部分の組み合わせが違っているからです。よく似た流行はたびたび来ています。で |
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-FASHION 2段目-
も、まったく同じ流行は二度と来ません。 流行が繰り返すのはその原因が我々の頭の中にあるからです。それまで関心のなかったものがある時いきなり新鮮に見えてきます。あなたは恋に落ちたのです。しばらくは熱々の関係が続きますが、ある時を境に魅力を感じなくなります。その後しばらく関心を持たない時期があり、またある時新鮮に見えてきます。振り出しに戻りました。 新鮮に見えてからお休みの時期をへて次に新鮮に見えるまでの期間(周期)は流行部分の種類によって異なります。ですから、その組み合わせである全体には繰り返しがないのです。 また、年齢性別が同じなら恋に落ちる時期も同じになります。そのため正価で売れる物は集中します。でも、流行商品を受け入れる時期は個人差があります。おしゃれな人が買った後だいぶたって |
から買う人もいます。あなたが異性に恋をした時いきなり迫ったりしませんよね。しばらくモジモジしていてそれから少しずつ大胆になります。ファッション業界にいるあなたは服に関してはモジモジ期が他の人より短いはずです。 (モード工学代表 森田洋一) 次のページは「2008年のトレンド大予言」 |
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このページ作成 13年08月05日