森田洋一の本 理詰めのトレンド予測
センスがなくてもヒットは作れる! トップページへもどる
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外れない 外さない 理詰めのトレンド予測 センスがなくてもヒットは作れる 著者 もちろん森田洋一 出版社 秀和システム 四六版(B6)、294ページ 価格 1260円 発売 06年6月6日 本が手に入らないときは森田までご連絡下さい。 アマゾンのページはこちらです。 |
日経MJ 06年8月11日付14面の「身につく読書」欄で本書「理詰めのトレンド予測」が紹介されました。以下、その全文です(タイトル含まず)。
++++++++++++++++++++++ 副題は「センスがなくてもヒットは作れる!」。帯には「誰でも理解できる流行の法則!」とある。著者は流行ビジネスが感覚的な手法に頼っていることに疑問を持ち流行予測の研究を開始。独自の理論を確立したという。その成果を凝縮して披露したのが本書だ。 各章ごとに「曲と直」「上比長と下比長」「アリ型人間とキリギリス型人間」など著者独自の対立概念が示され、過去これらのトレンドが交互に表れたことを年表形式で具体例を挙げ立証する。例えばある「曲」のデザインがヒットした後は「直」なデザインがヒットする期間が続き、また「曲」の時代が訪れるという具合。とりわけファッション分野の事例は細かく、リアルタイムで観察してきた者の強みが発揮されている。 振り子理論にも穴はある。流行の要因が繰り返すなら、なぜ全く同じモノがはやることがほぼ皆無なのか。著者はこの疑問にも「技術革新」や |
「超長期的な循環の中心の移動」などの解答を用意している。本書を読むだけで著者の理論を自在に応用するのは難しかろうが、過去の流行資料集兼アイデアヒント集としてだけでも、この価格はお買い得。(一二六〇円、秀和システム) ●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○● この本を出そうと考えてから、実際に出るまでけっこう時間がかかりました。でも、決まってからは速かったですよ。見本が私の所に来るまで、まる2カ月はかかっていません。手抜きなしでこのスピードはすごい。 原稿の添削をお願いした「出版塾」の畑田さんに出版することになったと連絡をしたときに以下のコメントを頂きました。 「森田さんのご本は、多くの読者に支持されると思っております。(出版社に)採用されずに埋もれてしまったら、社会的に大きな損失になると思います」 自分のことをほめられるのはこそばゆいですが、私も、この本の内容には自信があります。 この本を読んだ方の反応をみると、市場の変化について本気で考えたことのある人、流行について真剣に悩んだことがある人が一番評価して |
−トレンド予測 2段目− | |||||||
くれました。 つまり、プロの方たちです。「なるほどそうか。そうだったのか。そう考えればよかったのか」と感激してもらえました。
この本には、最初に書いた原稿を半分に減らして入れました。本当においしいところだけを濃縮して載せています。ですから、毒にも薬にもならないエッセーのような雑文を期待する方には気に入らないかもしれません。でも、流行のカラクリが知りたい方、外さない予測がしたい方にはおすすめです。 ●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○● ブログ「アフィリエイト初心者がリスクなく儲かる方法は?」07年5月 (http://seikyuafiri.seesaa.net/article/42086073.html)で本書が紹介されました。 +++++++++++++++++++++++ トレンドは予測できる 今日は、発売からは、もう1年近くたちますが、最近の中では印象に残っている本を、紹介したいと思います。 本のタイトルは、「理詰めのトレンド予測」。本屋でこのタイトルを見た瞬間、レジに走っていました。 トレンドが予測できれば、儲かること間違いない。10メートル先に落とし穴掘っといて穴に落ちるのを |
待つばかり。って気持ちも少しありましたが、ほんとにトレンドが予測できるの?という半信半疑な気持ちで買いました。
こんな風に衝動買いするのは、たまにしかないんです。大抵はじっくり中身を吟味して買うのですが、これは、内容見ずに即。 こういう場合、中身はすっからかんというケースも多いんです。タイトルだけ立派で、中身は…。 でも、これは、別でした。 「はやり」「すたり」をとことん分析!誰でも理解できる流行の法則!流行の『特定要因』と『循環要因』。 「上比長←→下比長」、「同一視←→対立視」、「曲←→直」、「エレガンス←→カジュアル」、「アリ←→キリギリス」で見るトレンド予測。 内容をかいつまむとこんな感じ。(かいつまみすぎで、わかりましぇーーーーん。) 約1年。本当にこういう現象が見られるか検証しました。すべてではないんですが、かなりの部分当たっていると思います。 それ以上に、ものに対する見方が変りました。ファッ |
ションでも、この春流行の**なんて広告みても、今までは。「ふーーん、この春はこれがはやるんだ。」くらいに思わなかったのに、「これは、上比長?直?」なんて常に考えるようになったんです。
ファッションだけでなく、家電等についても同じです。 この本を買って最もよかったのは、そういう目で、世の中の出来事が見れるようになったってことかもしれません。 あなたもトレンドを見抜いてください。 ●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○● ブログ「Paradise Garage」06年6月26日 (http://plaza.rakuten.co.jp/paradisegarage/) で紹介されました。 +++++++++++++++++++++ このブログでも お世話になった 森田さんの 理詰めのトレンド予測 発売されてちょっと日がたってしまったが... 正直、どう書こうか迷っていた。 それは あまりにも |
−トレンド予測 150段目− | |||||||
答え満載すぎて
いいんだろうか?ここまで書いちゃって? しかも、これからどうすればよいか 直近の予測がバシバシ ん〜 ここまで教えちゃっていいの? 特定要因と循環要因 上比長と下比長 同一視と対立視 エレガンスとカジュアル この春夏からマルキューをみていて 全くそのとおりになってるだけに..... 6月のセール前回の今の状況も この本を読めば納得がゆく ●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○● ブログ eeeherメモ(http://www.hatena.ne.jp/eeeher/)で紹介されました。 ++++++++++++++++++++++ > こちらは仕事の為の本。私もそうそう若くはないので、カンに頼った予測だけではピントが外れる。カンを裏付ける理論も必要なわけです。以前、森田氏より流行予測についての資料を頂いた事がありまして、その内容が非常に分かりやすく面白いものでしたので、書籍化するのを待ち望んでおりました。ここまで明確に答え |
を提示しちゃっていいの?と思う程、未来の流行がハッキリ見えるようになる。非常に理論的かつ実践的なトレンド予測。これはプロこそ読むべき一冊だと思います。
●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●
かきぶろーーkakit!Blog 06/10/30 (http://blog.livedoor.jp/masu0504/archives/)で紹介されました。 ++++++++++++++++++++++ ポケット解説 理詰めのトレンド予測 (森田 洋一) 森田洋一さんは、まさに理系の人です。ご当人のサイトを見ると大量の文字情報なのでむしろ文系なのでは、と思ってしまいますけれども。 月刊ビジネスデータ11月号の取材で、お話をうかがうことができたのですが、その話には聞く者を元気づけさせるパッションを感じました。それも暑苦しいものではなく、ほどよい冷静さが伴っています。すると森田さんは「私の話を聞いて落ち込む人も多いんですよ。ああ、もうオレの扱っている商品はダメなのか、なんてね。でも落ち込む必要はぜんぜんないのです」とおっしゃっていました。 この本は、森田さんが長年研究してきた流行というとらえどころのない現象を、感性ではなく、循環要因 |
として検証したものです。世の中には寄せては返す波のように、サイクルのある現象がいっぱいありますが、流行もそのようです。
詳細はこの本を読んだり、 月刊ビジネスデータ11月号を読んでいただければと思いますし、アウトラインは 森田さんのサイトでうかがい知ることもできるでしょう。 ところで、この本はこうしたタイプの本にしては、とてもよくできていて、編集された方のご苦労が忍ばれるものです。細かく写真が入っていますが、もちろんメーカーの許可を得ているわけでしょう。さらに新聞記事などの引用も随所にあって、この許可も得たのでしょう。おそらく森田さんのスクラップブックやノートなどを再現しようとしたら、このような大変なことになってしまったのでは、と思います。 私たちがなにげなく自分のためにやっている情報収集作業も、公にしようとすると権利関係の対応ももちろんですが、それをどのような形にまとめるかで大変な工夫が必要になることが多いでしょうね。この本は、流行について考えさせてくれて、いくつかズバリと教えてもらえて、なおかつ情報整理術みたいなものまで考えさせてくれるわけです。 内容はわかりやすくて、さっぱりとした文章なので、頭にもたれることはないでしょう。 |
−トレンド予測 4段目− | |||||
■アマゾンのカスタマーレビューより インターネット書店アマゾンの「理詰めのトレンド予測」を紹介するページにあります。 すばらしい労作。流行を理詰めで考えるとは, By 鉄五郎 ともすれば感性であるとか、個人の才能とか、偶然性で語られることが多い流行ですが、本書ではそこに理系的アプローチを持ち込んでいます。 そのため、循環要因を検証する膨大な情報を集め、その中で循環そのものを「見える」ようにする工夫をしています。もちろん、私たちの知らない間に終わっている流行もあるでしょうし、大ブームになることもあるわけです。少なくとも、いま自分たちが扱っている商品をどの方向へ向ければより時代にフィットするのか、という点では抜群に参考になる考え方だと思います。 |
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流行のフーリエ変換, By芸術家 フーリエ変換は、どんな複雑な波でもいろんなサイクルの定常波から構成されているに過ぎないことを証明している。 この本も一見いつも新しい波のように思われている流行というものが過去のサイクルの集合体に、新しい事件が加わることで、あたかも法則がないように見えているに過ぎないという。 いたるところで各サイクルの証明に新聞、雑誌の記事が出てくる。背後には、図書館で過去の記録を膨大に調査した地道な作業があったと推察される。単なるビジネス書を超え、社会学の範疇に到達しそうな貴重な本だと思う。 常々、私は消費者もビジネスユーザも、なんとなくわきおこる買いたいという欲望の後に理由付けをして自らを納得させているに過ぎないと感じていた。この本はその「なんとなく」を解き明かしてくれる一助となった。この本の内容を知っていると知っていないでマーケティング活動はまったく違うと思う。ひそかにネタ本のひとつとして今後も読み継がれていくのではないだろうか。 ◇◇◆◇◇◆◇◇◆◇◇◆◇◇◆◇◇◆◇◇◆◇◇◆◇◇◆◇◇ |
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−トレンド予測 5段目− | |||||
以下の文は、理詰めのトレンド予測の目次とその各節の書き出しの部分です。 はじめに あなたはこう思ったことはありませんか。 マスコミはなんでこれから流行るものを知っているのだろう。新聞や雑誌には、今年流行する○○だとか、この冬にヒットする□□だとかが載っている。まだ来ていない時期の流行を、どうして知っているのだろう。…… 第1章 流行の原因には「特定要因」と循環要因がある 1-1 消費者の牛肉離れは狂牛病のせいではない 以前、焼き肉店、牛丼チェーン、ハンバーガーショップなど、牛肉を扱う店が大苦戦をしました。どうしてでしょうか。「どうしてって、BSE(狂牛病)の影響をもろに受けたからだ。このことはテレビや新聞でも大きく取り上げられてきた」。このように思う人は多いはずです。 もし、このように考えたとしたら、あなたは牛肉が苦戦した原因の半分しか見えていません。…… 1-2 クールビズだけではノーネクタイにならない BSEショックやチクロショックでわかるように、特定要因だけで起こっているようにみえる流行も、循環要因が関係している場合がたくさんあります。たくさんというより、ほとんど全部といっていいでしょう。 そういうと、あなたはこう聞いてくるかもしれません。 |
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「じゃぁ、『クールビズ』はどうなの? あれも循環要因が関係しているというの?…… 1-3 流行を無視して失敗した、コメ問屋の売り惜しみ 2003年にコメが不作になりました。そのため米の卸価格が上がりました。特に魚沼産コシヒカリなどに代表される銘柄米の高値が顕著でした。ところが、翌年春になるとそれまで高値を続けていた銘柄米の卸価格が急落しました。それにつられて小売価格も下がりました。 これは、米を扱うプロたちにとって予想外のできごとでした。米が不足しているのに値段が下がるということは、彼らの経験則に反していたからです。…… 1-4 流行も、分解すれば超単純 先に、「循環要因とは、流行を循環させる要因のこと」であると説明しました。循環要因は直接見ることができず、計測も難しいと話しました。…… 第2章 「曲」と「直」で流行が変わる 2-1 曲げるのも伸ばすのも流行だ 1970年代に、米国でジョギングブームがありました。当時は日本でも流行しました。 その後、1980年代にアメリカではウォーキングのブームがありました。正式には「エクササイズ・ウォーキング」と呼ぶそうです。 そのニュースが日本に入ってきたとき、その歩くフォームの奇抜さに |
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−トレンド予測 6段目− | |||||
筆者は驚きました。…… 2-2 乗用車の流行を理詰めで予測する 歯ブラシは形がスレンダーなので曲、直の違いがわかりやすいのですが、ずんぐりむっくりしたタイプの商品だと、その〔曲・直〕は、「曲がってる」「真っ直ぐ」という語感とちょっと違ってきます。そういう商品の例として、乗用車を考えてみましょう。…… 2-3 家電やケイタイを正しく分類すれば予言者になれる 乗用車の話が続いたので、ここで話題を変えます。「ブルーフレーム」という英国製石油ストーブの話です。…… 2-4 曲がっている時期に売れる真っ直ぐとは? 二つの記号、「×」と「+」を考えます。これはどちらも、同じ長さの二本の直線が直角にクロスしています。丸いところはまったくありません。でもよく見てください。丸くないという点ではどちらも五分五分ですが、「真っ直ぐでない、曲がっている」という意味では「+」より「×」の方が曲がっていますよね。…… 2-5 食品は、容器を変えても中身を変えても売れる 耐久消費財の次は食品の話です。 1999年に発売された缶コーヒーの「ファイア」です。…… |
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2-6 効能にもかたちの流行がある では毛色の変わった食品の話を一つ。 いままでの食品は、パッケージか食品自体が〔曲・直〕のどちらかになっていましたが、それとは違うタイプです。食品の形ではなくて効能が「直」なのです。…… 第3章 デザインの流行は「上比長」「下比長」に分かれる 3-1 ファッションは反対から反対へ移る まず、下の図を見てください。若い女性向けのキュロットスーツです。あなたが35歳より上なら見覚えがあるはずです。これは、両方とも実際に流行ったことがあるデザインです。ただ、売れたタイミングが違います。… 3-2 流行の時差を使って予測する よく母親が「うちの娘は変なものばっかり買ってくる」と嘆くことがありますが、それは必ずしも趣味の良さ悪さの問題ではなくて、その多くは、母娘で流行がずれていることが原因です。…… 3-3 商品の浮沈に規則的な循環はない 別紙の循環表に載っているそれぞれの時期のヒット商品は、「ショートコート」だ、「ミニスカート」だ、「ショートブーツ」だと、その多くがアイテムの種類で示してあります。限られた文字数では説明が十分にできませんので、アイテムで書いたほうが分かりやすいですからね。 でも、アイテムの種類に流行循環があるわけではありません。…… |
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−トレンド予測 7段目− | |||||
3-4 パーツの流行は他とのバランスで答が出る 服の話はこれくらいにして、雑貨に移ります。 二〇〇三年秋にロングブーツのヒットがファッション業界で話題になりました。…… 3-5 流行遅れも、使うもののセンスで先端商品になる スカーフは、大きく広げたままの形で使う人はまずいませんから、どうたたむか、どこに付けるかで答が違ってきます。 たたんで細い紐のようにしたものや、プチサイズを首に巻けば下比長の表現になります。プチスカーフは身につけている人の上部を縮めて見せますからね。…… 3-6 携帯電話や家電、乗用車もデザインが大胆に変わるときがある 消費者は、大きく変わった変化や、元にもどらなかった変化を記憶にとどめます。耐久消費財でそういうことが起きるのは、たいてい「機能の進歩」と結びついたときです。そのため、消費者が憶えている変化だけで流行を見ると、機械的に繰り返している循環がまったくわからなくなります。…… 3-7 活字のレイアウトにも流行の循環がある ホームページやポスター、雑誌、書籍、新聞などのレイアウトにも〔上比長・下比長〕の循環があります。 |
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特にポスターはレイアウト命です。人の目を惹き付けないことには話になりませんから、〔上比長・下比長〕のタイミングと合っているかどうかで効果がかなり違ってきます。 第4章 「同一視」と「対立視」を知って流行を読む 4-1 新聞記事からでも流行が予測できる 一九八七年頃のことですから、いまから二〇年近く前になります。国会図書館に通って、戦後発行された繊維業界紙を数十年分読んでいったことがあります。…… そんなことをしばらく続けているうちに奇妙なことに気がつきました。全然違う年に、まったく同じといっていいほど似ている記事が載っているのです。市場の変化も同じですし、それに対して、問屋や小売店がとる対策も同じです。…… 4-2 基本性能が評価されるのも流行だ 対立視の時期には、基本性能を重視したり、デザインに凝ったり、細かいところまで目配りした商品が、それにふさわしい価格で売れるようになります。…… 4-3 希少性に価格がつく時期がある 対立視の時期には、希少性に価値を認める人が増えます。つまり、希少性に値段が付きます。…… 前回の対立視で希少性の流行といえば代表が、幻の銘酒ブームで |
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−トレンド予測 8段目− | |||||
す。「越乃寒梅」や「久保田」などの酒が当時、なかなか手に入らない超人気ブランドでした。 でもはじめは普通の流行だったのです。…… 4-4 ファッション産業史にも循環がある 前回の対立視の時期に、アパレル業界では、若者が独立して店やメーカーを作るブームがありました。代官山、中目黒、高円寺などに、若者がオーナーになっている店が雨後の竹の子のように生えてきました。そしてその中から成功組もたくさん現われました。…… 4-5 大当たりビジネスは繰り返す ファッションビジネスでは、対立視のときに活躍する若者に、時代を超えた共通点があります。そういう話を先ほどしました。これは彼らだけに限りません。対立視のときの市場の変化は、時代の違い、つまり、特定要因の違いより大きな共通点がありますので、既存のアパレルメーカーや既存の小売店の傾向と対策も時代の違いを超えた共通点があります。…… 4-6 原因も結果も前と同じ、だからやるべきことも同じ 次の文は、「繊研新聞」一九九二年一月二七日付九面に載った二周期前の対立視の話です。「秋冬苦戦の反省は間違いだらけ」というタイトルで筆者が寄稿しました。当時繊維業界は、他産業よりも先に不況に突入していました。その不況に対する業界の対応が間違っているという話です。…… |
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第5章 「アリ型にんげん」と「キリギリス型人間」は交互に現われる 5-1 ソニーの社長も認める流行循環 景気の循環には、経済全体の動向と関係するものと、特定の業界だけのものがあります。テレビや新聞に出てくる景気は、たいていは日本経済全体の話ですね。 「日本経済の景気がどうのこうの」とか、「世界経済の動向がああだこうだ」なんていう話は複雑すぎて、とても筆者の手には負えませんが、特定の業界だけの景気でしたら、ある程度の予測が可能です。…… 5-2 家電、自動車業界の景気は予測できる 一九八四年に、東京秋葉原の電気店で、新しく設けられたパソコンフロアの売り上げが、他の売り場を圧倒するという「事件」が起こりました。日本で最初にパソコン(マイコン)ブームが起こったのは一九七六年でしたが、それから八年後のできごとです。 5-3 安くすべきか、高くすべきかも流行しだい キリギリスの活性期には、人々は先のことを考えなくなります。いまの楽しさうれしさを優先させます。そのため、いま買わなくてもいいもの、先延ばししてもいいものでも、今すぐ買おうとします。 それから、高額品が売れるようになります。高額品を買えばサイフは軽くなります。サイフが軽くなれば、将来買えたはずのものが買えなくなります。でも、キリギリスの活性期の消費者は、先々のことを考えませんから |
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−トレンド予測 9段目− | |||||
気にしません。…… 5-4 テレビ番組、書籍、電子ゲーム、オモチャの流行を、同じ要因 で予測する これまで価格の話が続きましたが、価格感度そのものは循環要因ではありません。価格感度の高低が云々というのは、〔アリ・キリギリス〕と相関が強いというだけで、間接的なものです。 アリの時期は、長期的に見て得する商品ならば、高価格であっても消費者は買います。…… 5-5 「先憂後楽」型ビジネスと「先楽後憂」型ビジネスが良いとき悪いとき 省エネ家電や教養番組、メンコ型カードゲーム、知育玩具などに共通しているのは、「先憂後楽」の考え方です。まあ、先憂というのはちょっといいすぎですが、要はいま現在と共に将来も重視しているわけで す。そういう点では、習い事とか資格取得のための勉強、受験のための予備校などはもっと極端なわけで、さらにアリ型になっています。…… 第6章 「エレガンス」と「カジュアル」もしくは「束縛」と「自由」 6-1 東京へ進出するのにもタイミングがある ファッション業界では、関西のショップやブランドが一斉に東京へ進出するという出来事が近年二回続けて起こりました。…… |
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6-2 流行の中間期はさじ加減が微妙 関西ショップの東京進出の話で、「エレガンス」と「カジュアル」という言葉が出てきましたが、この二つは循環要因です。互いに代わりばんこに流行しています。…… 6-3 流行の主役が交代すると、直後にバブルが発生する この章のはじめに戻りましょう。二〇〇四年に関西系セレブカジュアルが東京へ進出した話をしましたね。このセレブカジュアルは、実際に売り場をオープンしてみたら売れませんでした。…… 6-4 カジュアルの次は、エレガンスっぽいカジュアルが来る さて、市場はこれからどうなるのでしょう。わかりますね。…… 6-5 超話し言葉がヒットする ファッションの話が続きましたが、〔自由・束縛〕の循環要因は、服飾だけに関係しているわけではありません。別の例として言葉の流行を考えましょう。…… 6-6 消費者は部分で採点し、全体で評価する 書籍にとって、〔自由〕の活性期には話し言葉を使うことが有利になります。ただ有利にはなりますが、話し言葉にすれば機械的にベストセラーが作れるわけではありません。それと「自由」の活性期でないときに話し言葉を使うと、機械的に売れなくなるわけでもありません。…… |
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−トレンド予測 10段目− | |||||
6-7 最大のヒット商品はホリエモンだ これまでは「自由」の活性期でした。今回の「自由」での最大のヒット商品は「ホリエモン」だと筆者は思います。…… 6-6 欧米のほうが遅れている流行もある 「エレガンス」が活性化している三年間は、デザインの自由度が下がり、挑戦的企画を消費者は受け入れなくなります。そのため、日本のデザインは欧州より遅れを取ることが多くなります。「カジュアル」が活性化している三年間は、デザインの自由度が上がり、挑戦的企画を消費者が支持します。…… 第7章 なぜまったく同じ流行が起きないのか(3つの理由) 7-1 流行は表面だけ見ると複雑すぎる 誰もが直感的には理解しているように、流行には繰り返しがあります。でも、まったく同じことは起こりません。筆者も「いまの流行は、自分が若い頃と同じだ」と思うことがありますが、よく見るとまったく同じではありません。昔とはどこかしら違っています。 まったく同じにはならない理由は三つあります。…… 7−2 流行循環の中心軸も超長期的には動いている 仮に、循環要因が前とまったく同じで、タブーも特定要因も変化していなかったとしても、同じ流行現象が起こるとは限りません。循環要因が示す具体的なモノコト、物理量が前と完全には一致しないから |
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です。…… 7-3 技術革新は循環を見えなくする 先ほどは硬さの流行でした。次は大きさの流行で考えてみましょう。 冷蔵庫の大きさは、食品を入れる部分の容量で決まります。単位はリットルです。大型冷蔵庫を具体的に数字で表すと何リットルか知っていますか。一一〇リットルです。…… 7-4 同じものなのに、昔はカジュアル、いまはエレガンス 筆者が、言葉のカジュアル度の流行について話したとき、こう言いいました。清少納言が書いた「枕草子」はエレガンスだ。大多数の人にとって「エレガンス」の時期でも読みたくないほど極端なエレガンスだと。でもそれは、いまの私たちにとってはです。昔からそうだったわけではありません。…… |
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−トレンド予測 11段目− | |||||
以下の文は、自動車メーカーの方からいただいたメールとその返信です。プライバシー保護のため一部伏せ字あるいは削除してあります。 理詰めのトレンド予測について質問です。 問い: 「理詰めのトレンド予測」を大変興味深く拝読いたしました。参考になるところがたくさんあり、今後の仕事に生かせそうでわくわくしております。 質問したいことがいくつかあります。 @年表が20歳レディス換算となっておりますが、「すべての循環要因において、先行層は20歳女性達の内に存在している」と捉えてよろしいのでしょうか? A176Pの年表の89年に自動車の変化が書かれておりますが、これは20歳の女性の志向とは直接どのような関係として読み取ればよいのか、またこの車販売不振等の情報ソースはどこか。私が捉えている状況とは違和感がございまして確認できたらと思っております。 Bすべての年表に「年表にあるのは実際に流行した時期ではありません。若い女性のタイミングに直してあります」とありますが、若い女性と直接関係ないような項目も多く見受けられるように思います。どのように捉えたらよいでしょうか? |
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@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ 答え: 私が、本に載せる事例に自動車を使ったのは、理由がいくつかあります。その1つは、私が趣味ではなく仕事として、つまりプロとして流行に関わるようになったきっかけが自動車だったからです。 いまから24年前、まだアマチュアだったころ。別な方が主催する流行予測の勉強会で、自動車メーカーのデザイン室の方々と知り合いになりました。その勉強会で彼らがやったのが、自動車の角ばり度、丸まり度を点数に直して、その平均点がどのように変わってきたのかをグラフ化して知るというものでした。私は、自分のそれまでの経験から、資料の見方や扱い方についてアドバイスしましたが、そのグラフ化の作業そのものはタッチしませんでした。 その結果できたグラフを後で見せていただいたのですが、そのグラフは周期が15年のきれいなサインカーブを描いていました。数学の教科書に出てくる正弦関数のような完璧な形をしていました。それを見た私は、そのエレガントな美しさに感激してしまいました。それが、私がプロになった理由の1つになりました。 でも、後で追認してみたら、それは誤りであることがわかりました。流行がサインカーブであることが誤りですし、周期が15年であることも、「角・丸」という分類も間違っていました。 |
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−トレンド予測 12段目− | |||||
結局私は自分で最初からやり直さなければならなかったわけですが、その成果が本書の第2章の「『曲』と『直』で流行が変わる」です。 ここで説明している3.5年周期は、じつは自動車関連の資料で求めたものではありません。第3章の「上比長・下比長」同様に衣料品の流行から求めました。ただ、この本をファッション関係者以外の方にも読んでいただきたかったので、原稿を書くときに具体的な事例を衣料品以外からピックアップしました。 そのとき、乗用車の事例を増やしたのですが、理由として、乗用車は人気度を計る数字が部外者に公表されているという点や、多くの方が関心を持ち普段目にすることができる商品であるということも考慮しました。疑問を感じた一般の読者が、本当にそうだったのか自分で確認できる商品は意外と少ないですからね。 では、個別のご質問にお答えします。 > @年表が20歳レディス換算となっておりますが、 「すべての >循環要因において、先行層は20歳女性達の内に存在してい >る」と捉えてよろしいのでしょうか? 都会では、ビルの上の方に電光掲示板がよく設置されています。あれ |
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を眺めていると、文字が右から左に移動しているように見えます。でも実際の光源は移動していません。光るタイミングが右から左へ移動しているだけです。流行も同じことで、年齢によって時差があります。頭の中の「ステキ、かわいい」のスイッチが入るタイミングが、年齢が増すほど遅くなります。タイミングが遅くなるので移動して見えますが、因果関係ではありません。 衣料品でスイッチが入るタイミングを調べると、20歳の女性よりハイティーンの女性のほうが早いことがわかります。ただし早いのは、購買選択権が本人にある場合だけです。値崩れする前に買えるほど本人が金を持っているか、簡単に買えるほどもともと安い商品である場合だけです。 あなたがハイティーンだった頃も、今のあなたと同じ年齢の女性よりタイミングが早かったはずです。でもそれは「ステキ、かわいい」のスイッチが入るタイミングが早かったということで、実際に買うタイミングが毎回早いということにはなりません。 乗用車もそれは同じで、若い女性向けの車を売り出しても、購買選択権が本人になければ、若い女性が買えそうもない価格であれば、早くはなりません。 それと、本でも触れましたが、年齢や性別による「スイッチが入る」時差 |
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−トレンド予測 13段目− | |||||
は、流行の種類によりません。数十年かかる長期の循環も数ヶ月の短期の循環も時差は同じです。ということは、周期の長さに対する比率で考えると、周期の短い循環要因ほど、性別年齢による時差は大きいことになります。乗用車と衣料品を比べた場合、短期の循環の重要度は衣料品のほうが上です。それで、ファッションは性別年齢で流行が細かく分かれます。 > A176Pの年表の89年に自動車の変化が書かれております >が、 これは20歳の女性の志向とは直接どのような関係として >読み取ればよいのか、 またこの車販売不振等の情報ソース >はどこか。 私が捉えている状況とは違和感がございまして確 >認できたらと>思っております。 たとえば、2年周期の循環要因があって、ある性別年齢Aと別な性別年齢Bとの時差が1年だった場合、この性別年齢による時差を無視してごちゃ混ぜに観察するとどうなるでしょうか、最悪の場合は、循環そのものが消えてしまいますね。ですから、複数の性別年齢の市場を一緒に観察する場合は、それぞれの時差の存在を無視しては絶対にダメです。 それで、複数の性別年齢を一つの年表で表すときは、基準となる性別年齢以外の流行はずらして表記する必要があります。たとえば20歳の女性 |
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を基準にした場合、それより1年遅いミセスの市場で2006年に起こった流行は06年ではなく05年の位置に書き込まなければなりません。2年遅いオジサン市場で06年に起こった流行は、04年の位置に書き込まなければいけません。 位置を変えて記入しなければならないというだけで、べつに、ミセスやオジサンの流行が、20歳と同じだと言っているわけではありません。たとえば、クールビズではオジサンがネクタイを外しましたが、そもそも若い女性は初めからネクタイをしていません。ですからネクタイを外す流行もありません。でも、カジュアルファッションの流行という点では、同じ現象が、オジサンよりタイミングが早いだけで、若い女性でもありました。 車の流行でも同じです。若い女性向けの車で流行ったデザインがそのままオジサンカーで流行るわけではありません。若い女性とオジサンでは、立場、好み、こだわりが違いますからね。 私が車に関して特別な情報源を持っているわけではありません。また、自動車だけに特別な関心を持っているわけでもありません。本文の引用を見てもわかるように、一般紙にふつうに載っていた記事のスクラップがほとんどです。 それに、分かりやすいようにと単純化して表示していますが、自動車業 |
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−トレンド予測 14段目− | |||||
界の景気が「アリ・キリギリス」だけで100%決まるわけでもありません。強い相関を持っているというだけです。100%決まるのなら、こんなことはとっくの昔に常識になっています。 それと話しが質問と少しずれるかもしれませんが、普通の統計は実需を正確には表してはいません。一番の問題は仮需の影響を排除していないことです。 1/3と9/30ではどちらが大きいでしょうか。9/30と89/300ではどちらが大きいでしょうか。分数を見るときは、分母の違いを無視して分子だけを比べても意味がありません。それと同じことで、流行を考えるときは、供給の違い(つまり仮需の違い)を無視して数字を論じても意味がありません。ところが企業やマスコミが流行の話しをするときは、供給量の違いを無視している場合が多くみられます。 私はお客様によくこう言います。「売り上げ数字や、市場規模でわかるのは実需(消費者の気持ちや行動)ではありません。仮需(メーカーや問屋、小売店の気持ちや行動)です。廃棄処分や持ち越し在庫を無視すれば、2倍売ったということは2倍作ったということです。2倍仕入れたということです。少ししか作っていない商品や少ししか仕入れていない商品は少ししか売れません。まったく作っていない商品やまったく仕入れていない商品はまったく売れません」 |
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また、こうも言います。 「売れた売れた、対前年比1.5倍だとあなたは言うけど、店頭在庫どうなってます。売り場面積どうなってます。取り扱い店舗数どうなってます。どれも増えているのでしょう。価格は上がっていますか、下がっていますか。下がっているのでしょう。ヒット商品なら、何でオマケを付けなければならないのですか。供給は間に合っていますか。去年はたりなかったのでしょう。今年は在庫ジャブジャブでしょう。第一、対前年比が出せるということは去年もやっていたのでしょう。なぜ、去年やっていたのですか。一昨年自分の所か余所で売れていたからでしょう。ということは、売れていると気がついてから3年目、あるいはもっとたっているわけでしょう。そろそろ終わりだと考えるべきじゃないですか」 つまり、どこの業界でも普通に取っているような統計には、実需だけを正確に表しているものはまずありません。 > Bすべての年表に「年表にあるのは実際に流行した時期で >はありません。若い女性の タイミングに直してあります」とあ >りますが、若い女性と直接関係ないような項目も多く見受け >られるように思います。どのように捉えたらよいでしょうか? 以前、ハイティーン市場で真っ赤なチェックのミニスカートが大ヒットしたことがあります。ハイティーンの業界が「大ヒットだ」と騒いだということは、実需(魅力)のピークはそれより1年近く前です。 |
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−トレンド予測 15段目− | |||||
この大流行をおばあさん向け生地問屋の人たちが話題にしたとき、「あの流行は、おばあさん市場に来年来るから、今から用意しておくように」と私はアドバイスしました。おばあさん業界の人は反発しました。「真っ赤なミニスカートなんて、おばあさんがはくわけないじゃないか」 私はこう説明しました。「確かに、真っ赤なミニスカートなんておばあさんははきません。でも、来年になれば真っ赤なスカートがおばあさんたちには新鮮に、魅力的に見えるようになります。しかしはけません。それで自分がはける色の中でもっとも真っ赤に近いものをはきます。それは赤茶やエンジです。それでも挑戦する人は限られます。多くのおばあさんはためらってしまうでしょう。ですから、ハイティーンに匹敵するような赤茶やエンジの大流行はありません。でも挑戦するおばあさんは確実に出てきます。他社はやりっこないですから、御社がやれば全部独占です」 翌年、その通りのことが起こりました。赤茶やエンジのスカートやモンスラ(もんぺスラックス)がおばあさんに売れました。 これは、同じ循環要因が時差を伴ってはたらいたというわけで、ハイティーンの流行とおばあさんの流行に直接の因果関係があるわけではありません。また同じデザインでもありません。 各章の年表にある、「年表にあるのは実際に流行した時期ではありません。若い女性のタイミングに直してあります」というのは書き込むタイ |
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ミングを若い女性の時期に直したという意味で、流行現象も若い女性の市場で流行ったものと同じという意味ではありません。「若い女性のタイミングに翻訳するとこの位置ですよね」という意味です。 それと、78ページの年表のタイトルにある「換算**年表にあるのは実際に流行した時期ではありません。若い女性のタイミングに直してあります」は誤りです。削除してください。この年表にある事例はすべて若い女性に実際に流行ったものだけです。若い女性という特定の性別年齢だけを記入していますから。換算云々は余計です。他の章の年表には、「年表にあるのは実際に流行した時期ではありません。若い女性のタイミングに直してあります」と注記がありましたから、私が書き忘れたのだろうと出版社が勘違いしたようです。 じつは、この本の原稿をはじめて書いたときは、本になった量の倍ぐらいありました。多すぎるという複数の方の忠告を受けて半分にしました。その過程で、今回ご説明したような話しがみんな無くなってしまいました。そのため分かりにくい部分ができてしまいました。 ◇◇◆◇◇◆◇◇◆◇◇◆◇◇◆◇◇◆◇◇◆◇◇◆◇◇◆◇◇ |
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−トレンド予測 16段目− | |||||
・以下のブログやHPで理詰めのトレンド予測の紹介がありました。 てんデジ探検隊 たかぱんワイド 読もうよビジネス書 コンサルジェント 英治の今日も言いたい放題 ◇◇◆◇◇◆◇◇◆◇◇◆◇◇◆◇◇◆◇◇◆◇◇◆◇◇◆◇◇ 以下の文も読者の方からいただいたメールからの引用です。プライバシー保護のため一部伏せ字にしています。 ご意見ご感想 問い: 秀和システム「理詰めのトレンド予測」を書店でみて 購入し読み始めていますが 39ページの「曲」「直」のタイミングの表ですが、森田様 が書籍の中で解説されている時期とずれているよですが 誤植でしょうか。 33ページの表ともちがうように思います。 もし私の間違いでしたらお許しください。 全編読み終わりましたらまたメールさせて頂きます。 @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ |
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答え: 森田洋一です。ご指摘の通りですね。わかりづらくなっています。出版前のチェックのときは気がつきませんでした。申し訳ありません。 39ページの表は、私が出版社に渡したものと表現が違っている部分があります。その結果、誤解を受けやすい表になったと思います。 20歳の女性のタイミングで「曲」は、01年の春から、04年の秋から、08年の春からです。ですから、各年の数字についている目盛りは、その年の始まりの時期ではなくて、中間の時期を示すと解釈すると、この表はほぼこのままで使えると思います。 これからも気楽にメールください。待ってます。 理詰めのトレンド予測について 問い: 以前、「理詰めのトレンド予測」の39ページの「曲」「直」のタイミングの表について、メールをさせて頂いた物です。非常に面白く一気に読んでしまいました。 但し、やはり中の表関連に森田様の記述と矛盾する表現が散見されます。出版社側の表作成時の間違いと思いますが、出版物の修正はHPと違いすぐに修正を反映させることができず、その書物の価値を下げてしまいますので、出版社に修正箇所を秀和のHPに掲載するよう要請されるのが良いと思います。 気づいた点を述べさせていただきますが、まだ見過ごした点があるのかも知れません。 |
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−トレンド予測 17段目− | |||||
@P39 「曲」「直」のタイミングの表の曲・直がずれている。 AP30 「曲⇔直」の年表 1)P35によれば、1980/6〜1982/2が「曲」なのに、表は見 た限り 〜1981/12の表現になっている。 2)P59・P70によれば、1990/10〜1992/6が「曲」なのに、 表は始まりが1991にずれ込んでいる。 BP126 「同一視⇔対立視」表の写真ですが、 1)1986年発売の「写ルンです」の写真が1985年に 2)1995年発売の「QV-10」の写真が1992年に 発売されていない年に掲載してあるのはおかしい。 CP144 酒の「蔵本」ではなく「蔵元」が正しいのではないで すか。 DP228 「自由⇔束縛」 1)「79年」が2つある EP229 「自由⇔束縛」 1)99「中間」00〜01「自由」は99〜01「中間」の間違い 2)02「中間」03〜04「自由」は02〜04「自由」の間違い 等が目に付いた間違いと思います。 今後のご健闘をお祈りいたします。 @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ |
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答え: 森田洋一です。私の本を隅から隅まで熱心に読んでいただき感激です。ありがとうございます。よかったら他の人にもぜひ勧めてくださいね。 さて、ご指摘の件についてお答えします。たとえば〔上比長・下比長〕の周期について、84ページでは3年と言っています。次の85ページの年表の説明では3年1カ月と言っています。周期の長さが1カ月違います。どちらが正しいのでしょうか。厳密にはどちらも間違っています。 ただ、3年1カ月の方が正解の周期に近いとは言えます。それで年表を作ったときは3年1カ月としました。ただ、3年1カ月よりは3年と説明した方が、読者の方が読みやすく理解しやすいのではないかと思って、本文では3年としました。端数があると頭がこんがらりますからね。 一般的読者を想像した場合、文章をスーと流し読みしていく人が圧倒的だと思います。私が読者だったらそうします。○○さんのように熱心な方は例外でしょう。スーっと読むときにじゃまにならないように、周期は端数をなくして3年ちょうどにしました。 では、厳密な周期の長さがどれだけかというと、私にもわかりません。ピッタリ3年ではなくて、それよりちょっぴり長いというところまでしかまだ分かっていないのです。ですから、1カ月ずれている、2カ月ずれているという話は、この本に関してはそれほど重要ではありません。 他の周期も同様です。〔曲・直〕は厳密には3年6カ月では |
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ありません。1日の狂いもなくちょうど3年6カ月なのではありません。厳密にはもう少し長いと考えています。〔同一視・対立視〕〔アリ・キリギリス〕〔自由・束縛〕の周期も、それぞれ7年、7年半、12年と切りのいい数字にしましたが、本当に厳密な周期では端数があります。 Aの1) P35の本文とP30の年表では、年表の方が正解です。正解の方がタイミングが早くなっていますから、厳密な値により近い数字でもあります。 Aの2) P59、P70の本文と表では、本文の方が正解です。正解の方がタイミングが早くなっていますから、厳密な値により近い数字でもあります。 BP126の表には表題の下に但し書きがあります。 「年表にあるのは、実際に流行した時期ではありません。若い女性のタイミングに直してあります」。 つまり、若い女性だけが買った商品であれば、年表に載っている時期は実際に買った時期と同じになりますが、男性が買った場合や、年配の女性が買った場合は、実際に買った時期より昔の時期に載ります。 それと、私が出版社へ渡した原稿の表では、写真が入っていませんでした。そこへある程度の面積がある写真をはめ込むと、どうしても位置が少々犠牲になります。入れるべき年より少しずれても、同じ「同一視」あるいは「対立視」に入っていれば、そうなっても |
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かまわないと私は考えます。つまり、商業出版では正確さよりも、分かりやすさ見やすさ面白さを優先すべきだと思います。もちろん程度問題ですが。 Cはご指摘のように「蔵本」ではなくて「蔵元」が正解です。 Dご指摘の通りです。79年が2つに分かれています。内容は間違っていませんが、表記が変ですね。 Eご指摘の通りです。これが一番大きな誤りですね。00年と01年は 「自由」ではなくて「中間」です。また、02年は「中間」でなくて 「自由」です。 では、私が「理詰めのトレンド予測」を読んで気付いた誤りを2つ。 @P78の表のタイトル 「〔上比長・下比長〕の年表 20歳レディス換算* *年表にあるのは、実際に流行した年ではありません。若い女性のタイミングに直してあります。」は、正しくは「〔上比長・下比長〕の年表 20歳レディス」です。つまり、「換算〜」が余計です。 この表に載っている事例はすべて若い女性に実際に売れたものです。男性や年配の女性に売れたものを若い女性のタイミングに換算したわけではありません。まあ、若い女性に売れたものの多くは後でミセスも買いますし、一部は男も買いますから、全くの間違いというわけではありませんが、この表現だとインパクトが弱くなります。 AP99の右端にある「深Vネック」の図は上比長の例を表していますから、左端に来るべきです。現状は、下比長の事例を表す図で左右を挟まれているので分かりにくいです。 こういう誤りについて、私の原稿をチェックしていただいた方 |
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などに相談したところ、誤りをゼロにすることはほぼ不可能だそうです。何しろ、ときどきニュースになるように、学校の教科書だって誤りが無くせないのですから。 「束縛と自由」は「エレガンスとカジュアル」の置き換えではないのですか 問い: 先月より紀伊國屋(大阪)で購入し、愛読させていただいております。まだまだ理解を深める為、読み返している最中なのですが、一つ疑問があります。 P229の束縛→中間→自由→・・・の一覧表について、束縛と自由の関係とは、エレガンスとカジュアルの置き換えかと思っていたのですが、3年×4サイクルではなく、99年からのサイクルリズムが不規則になっていることを考えると、同流行とは言えないのでしょうか。 ホームページで予告されている、11月の流行色についても気になります。無彩色の流行が数年おきに現れるので色についてもサイクルがあるのはわかりますが、これも他のように単純に対比して表せるものなのでしょうか。疑問はまだまだ絶えません。 ホームページには記載されているのに、今回の本には載せていないことが多々ありますが、また本を出されるのでしょうか? 次回作に期待いたします。 @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ |
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答え:モード工学研究所の森田洋一です。 メールありがとうございます。 229ページの表はミスプリです。00年、01年は自由ではなくて中間です。 02年は中間ではなくて自由です。循環要因はイレギュラーしません。イレギュラーするのでは予測に使えません。他のミスプリに関しては以下のぺージをご参照ください。 http://e-yosoku.com/mokuji.htm#book9 私が、今までの研究で一番時間とエネルギーを使ったのがカラーの予測です。色の循環要因は、現在分かっているものの中では一番複雑です。でも基本は同じです。イレギュラーはありません。 本になったのは書いた原稿の半分です。本になった量と同じくらいの文章を削りました。その際、具体的な数値など、ホームページには書きにくい部分を残しましたので、結果、ホームページとは内容がかなり変わりました。 この本を読んだ方にお願いです。ご意見ご感想をお寄せください。今後の原稿に反映させたいと思います。 理詰めのトレンド予測を紹介している段へもどる |
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本のタイトル理詰めのトレンド予測は、私が出版社に提出した企画書の題名と同じです。ふつう書名は出版社が付けるものだそうですが、今回は企画書に付けた書名がそのまま採用されました。ただし、私がタイトルを考えたというと少しウソになります。 この本の原稿を書いているとき、ベストセラーさおだけ屋はなぜ潰れないのかの著者山田真哉さんにお目にかかりました。「流行予測といっても理詰めで書いている」と説明したら、その「理詰め」という言葉をタイトルに入れるべきだとアドバイスをいただきました。それで理詰めのトレンド予測となりました。 現在、以下の2つの方法が簡単です。 ◆ アマゾンで購入できます。「新品」と「ユーズド商品」の両方があり |
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ます。新品と表示されていて、価格が定価の場合は、文字どおり新品です。つまり、書店で売られている新刊と同じ状態です。ユーズド商品の場合は古本ですが、実際は新品もあります。本は再販商品ですので、定価以外の価格で売る場合は、新品であってもユーズド表示になります。 アマゾンのトップページにある検索窓に「理詰めのトレンド予測」と入れて検索してください。出てきた画面にある「○点の全新品/中古品を見る」をクリックしてください。次のページで出品者の評価やその本の状態、価格が分かります。 これはというものを選び、その右にある[ショッピングカートに入れる]ボタンをクリックします。次に[レジに進む]ボタンをクリックしてください。あとは指示の通りに進むだけです。メールアドレスの書き込みを忘れずに。購入はカードになります。 ◆ 森田洋一までご連絡下さい。 書店から多めに購入していましたので、実費(定価1260円+メール速達便代340円)でお分けします。 連絡はメールやファックスでもかまいません。 Email mm@e-yosoku.com Fax 045-721-6888 折り返し、振込先などをお知らせします。 「理詰めのトレンド予測」の原稿を当サイトで公開しています。それでよかったら今すぐ読めます。 |
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このページ最終更新 2010年07月26日