ページの表題 新聞で流行予測 2017/12~ トップページへもどる

「大人ミニ」が売れた!

バリエーションがないと楽しくない

  パンツにリードされながらも膝下丈を中心にがんばっているスカート。18年春夏も長めの丈のスカートを多くのブランドが出している。そんな中で、「ダブルスタンダード・クロージング」(フィルム)はミニを推す。17年秋冬に仕掛けた「大人ミニ」が直営店で完売したため、春に向けても2型作った。
  秋冬に売れたのは、
       〔・・・・・・・・〕
店頭に出してすぐに売り切れ、当初は認識されていなかったが、結果を集約してヒットが分かった。

 
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モード工学研究所の森田洋一 読紙感想文
モード工学の森田洋一です。
 
左の文は繊研新聞2017/12/26付の記事からの抜粋です。
 
昔私は、地下鉄の神宮外苑前駅の近くで仕事をしていたことがあります。その当時の話です。ラクビーなどの大きな大会がある日には、その地下鉄の出口にはダフ屋が出ます。3人一組で縦に並びます。そして地下から出てきた人に3人が順番に声をかけます。「チケットはいらんかね」。3回目に声をかけたダフ屋から客はラクビーの入場券を買います。
 
3人が横に並んで別の客に声をかけたほうが
効率が
   
よさそうなものですがそうはしません。1回の声掛けでは人は動かない。動かすためには繰り返し働きかける必要がある。それをダフ屋は知っているのです。
 
よほど強烈な経験でない限り、1回ポッキリの出来事では我々の行動は変わりません。それを変えさせるには繰り返しが必要です。繰り返すことで、行動に移すときのためらい 不安 恐怖を薄れさせます。テレビコマーシャルが、全く同じあるいはほとんど同じ内容を繰り返し流すのも、テレビ通販でナレーターが同じセリフを何回も言うのも、繰り返さないと人が動かないことを知っているからです。
 
仮需(供給側の行動)は実需(消費者側の行動)の瞬間値に反応して変化するわけではありません。瞬間値ではなくてその繰り返し、つまり累積に反応して変化します。それで受給の関係は
 
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-流行予測 2段目-
仮需は繰り返しに弱いサインカーブの積分に似てきます。流行がサインカーブだと言っているのではありません。仮需が実需の瞬間値ではなくてその累積に反応しているので、その関係が正弦関数の積分みたいになるのです。魅力のピークが仮需のスタートになり魅力の終わりが仮需のピークになるてんでも正弦関数の積分に似ています。
 
仮需は実需の累積に反応しているのですから、その関係は株価に例えると移動平均に似ています。

移動平均の値は実際の株価よりかなり遅れ変化の幅も小さくなります。両方の値が一致するのは瞬間でしかなく、小さすぎるか大きすぎるかしている期間がほとんどになります。つまり、需給バランスが崩れている状態がほとんどの期間で
   
当たり前になっているのです。
 
同じ経験を繰り返さないと動けないという性質は消費者にもあります。だから魅力のピークと購買のピークは一致しません。価格が安ければかなり魅力が落ちた後でも保守的な客が買ってくれます。でも、消費者は、供給側とは違って物の購買に生活がかかっているわけではありませんから、過去の流行にとらわれる度合いが、供給側の人間より圧倒的に小さいのです。でやはり、受給のアンバランスはいつでも大量に存在し続けます。
 
(この文、18年01月11日に記載)
 
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-流行予測 3段目-

高成長続くティーン市場

3大ブランドが圧倒的人気
背伸び世代に大人のトレンド
ティーン市場が元気だ。特に、大人のファッションに憧れ背伸びしたい小学5年生~中学2年生の女の子に、今のトレンドを可愛く取り入れたブランドが売れている。
 
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モード工学研究所の森田洋一 読紙感想文
左の文は繊研新聞2018/03/051面からの抜粋です。
 
ローティーンに大人のファッションが売れたことは以前にもあります。前回流行ったときの主役はナルミヤ・インターナショナル。90年代半ばにローティーン市場に参入しました。それまでの小学5年生~中学1年生向けの服は通学服と呼ばれ、子供服のサイズを大きくしただけというデザインがほとんどでした。これを、そのころハイティーンにヒットしていたデザインに変えて成功しました。
 
いくつものブランドを持っていましたがなかでも売れたのがエンジェルブルーです。名前からしてベティズブルーを連想させますね。他にもディジーラヴァーズなんでブランドもありました。こっちはスーパーラヴァーズかな。
   
背伸びファッションは服にとどまりませんでした。化粧も大人を真似てリップグロスを付けたりマニュキュアを塗ったり。この流行を積極的に紹介して売れた雑誌が「ニコラ」に「ピチレモン」です。
 
沖縄出身のアイドルグループSPEEDがメジャーデビューしたのが1996年8月。メンバー全員が小中学生であることが話題となり、デビュー曲「Body&Soul」はいきなり60万枚の大ヒット。彼女たちを真似たファッションを街のあちこちで見かけるようになりました。
 
ローティーンが大人びたファションを身に付ける流行は日本だけではありませんでした。米国ではこれをKGOY(Kids Getting Older Younger)と呼んだそうです。
 
このナルミヤ・インターナショナルの成功に刺激されてヤング向けアパレルがローティーン向けブランドを作ったのが2002年前後です。結果はほと
 
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-流行予測 4段目-
んどが失敗。「Kids Getting Older Younger」ファッションはすでに伸び代が無くなっていました。03年になると急激に低年齢化が進み。肝心のローティーンが買わなくなりました。
 
流行要因に〔自由・束縛〕と呼んでいるものがあります。ファッションに限定すると〔カジュアル・エレガンス〕と言ったほうが分かりやすいと思います。
 
シニアミセス向けの店やブランドが「うちはエレガンスです」と言うのでもわかるように。この流行は世代のこだわり(思い込み)と強い結びつきを持っています。若ければ若いほどカジュアルのこだわりが強く、大人の中でもっとも若いハイティーンが一番カジュアルシフトしています。シニアは逆にエレガンスです。このこだわりは、現在の流行が〔カジュアル・エレガンス〕のどのタイミングかとは関係なく常にはたらいています。
 
年令による流行時差を無視してお話しますと、
   
トップカジュアルの時期には、全世代がカジュアルシフトしますので、自分より若い世代のファッションに挑戦する人が増えます。もとから超ヤングのハイティーンは、この時期、自分たちのこだわりと流行が一致していますので購買意欲が高まります。ハイティーンがファッションリーダーになります。
 
トップエレガンスの時期にはこれが逆になります。全世代が上の年代のファッションを取り入れようとします。シニア層は、着たいものと着れるものが一致しますので購買意欲が高まります。結果ファッションリーダーになります。アラサーにアラフォー 美魔女なんていう言葉が前回のエレガンスでは流行しましたね。
 
今はカジュアルからエレガンスへ向かう途中のタイミングです。今からちょい前はハイティーン(ぽい)ファッションの全盛期でした。ハイティーン(ぽい)ファッションはカジュアルです。上の年齢の服を取り入れたがるのはエレガンスです。だから、ローティーンは
   
ハイティーン(ぽい)服を今のタイミングで着たがるのです。

ローティーンが着る服が大人びてくるのは流行です。流行ですから終わりがあります。前回の流行では、ナルミヤ・インターナショナルは04年1月期の売り上げ353億円をピークにその後落ち込みました。もちろん、ナルミヤの業績がこの循環要因だけで説明できるわけではありません。派手なデザインがOKか、後追いパクリ商法が時流に合っているかなど他の流行も躍進に関係しています。ナルミヤ・インターナショナルを語るときに最初に指摘しなければならない循環要因が〔カジュアル・エレガンス〕だということです。
 
流行りものは廃りものです。しかし廃りものは流行りものでもあります。現在の3大ブランドの1つ「ラプトキシック」がスタートしたのは09年、それを提供しているのはナルミヤ・インターナショナルです。
(上の文、2018/03/30 記載)
 
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-流行予測 5段目-

「エシカル(社会貢献につながる商品)」はカワイイ!

品質・機能 消費者つかむ
手仕事好む流行追い風
       〔・・・・・・〕
  生産者に正当な対価を払い、貧困や児童労働の解消、伝統や文化の尊重などを促せるとみなすエシカルなものづくりやサービスは10年前後から日本で定着してきた。国内の先駆者は山口絵理子氏が06年に設立したマザーハウス(東京・台東)。バングラデシュで5人程度ではじめた麻のかばん作りは今、従業員200人を超えるビジネスに育った。
 
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モード工学研究所の森田洋一 読紙感想文
左の文は日経MJ2018/04/13からの抜粋です。
商品開発 開拓は汗と涙と挑戦の根性物語になりがちです。つまりテレビドラマにもなった「陸王」のパターンですね。でも、こういうストーリーにはいちばん大事なものが抜けています。消費者の支持です。その商品をお客様が受け入れなければ、汗も涙もすべてがパァになります。
 
マザーハウスが設立された2006年はジュートという麻素材の日本における大当たりの年でした。でも、マザーハウス代表の山口さんはそのことを知っていて会社を設立させたわけではありません。たまたまです。偶然です。目隠しをしたまま矢を射ったら的の真ん中に当たってしまったというくらいの幸運です。
 
でも流行循環は目に見えませんから、見たり感じ
   
たりすることができる汗と涙の商品開拓物語が話の中心になります。実際には実を結ばなかった汗と涙が世の中には沢山あるはずなのですが、マスコミは失敗例は報道しませんから我々は知りません。

(上の文、2018/05/12 記載)
 
【関連ページ】
 
伊勢丹バイヤーを動かした一人の主婦の熱意 アフリカ布バッグの奇跡
 
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-流行予測 6段目-

大手百貨店 4社とも増収

大手百貨店4社が発表した先月の既存店売上高は1年前に比べ、全ての社で増収となりました。大丸と松坂屋を運営するJ・フロントリテイリングが5.1%のプラスと13ヵ月連続で前年を上回ったほか、高島屋も2.6%のプラスでした。
 
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モード工学研究所の森田洋一 読紙感想文
左の文は、TV TOKYOのサイト内にあるWBSを紹介しているページからのものです。WESは経済ニュース番組で抜粋したのは2018/05/01のところです。
 
本年5月の百貨店は好調だったという話ですが、今好調なのは百貨店だけではありません。5月だけでもありません。主要商業施設の多くがかなりの期間にわたって好調を続けています。なぜでしょうか。
 
外国人のインバウンド需要のせい。ノンノン。ある特定の商業施設で短期間ならありえるけれど、多くの商業施設で長期間はムリムリ。たとえインバウンド需要が続いていたって、それが急増をいつまでも続けているなんてありえません。
 
天気が……。これも短期なら説明に使えるけれど
   
長期間は無理。
 
改装効果が……。イベントが……。これは幾分かは当たっています。でも、以前のジリ貧時代も改装やイベントはやっていたわけで、その効かなかった販促策がなぜビンビンお客様の心に届くようになったのか。それを言わなければ説明になりません。
 
〔新奇・日常〕という循環要因があります。この循環要因はこのところ新奇の方に振れています。新奇のことを以前は超経験と私は言っていました。
 
映画で今年に入ってからヒットしたものを並べてみると、
ジオストーム
今夜・ロマンス劇場で
グレイテスト・ショーマン
レディプレイヤー1
リメンバーミー
 
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-流行予測 7段目-
アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー
となります。、その特徴は、どれもド派手か荒唐無稽かあるいはその両方です。今の消費者は新奇性に強く反応しているのです。
 
ファッションを考えても「ノームコア(究極の普通)」時代はとっくに終わっていて、色物 柄物が復活し、刺繍やレース ボリューム袖にメタリック素材と、派手なもの目新しいものへと人気が移っています。「インスタ映え」や「ギャルメイク」の流行もこの〔新奇〕が一番の原因です。
 
百貨店やファッションビルにショッピングセンター・モールなどの大型商業施設は、もともと庶民に非日常性を提供するのが役目なわけですから、「新奇性」がONになっている時期には当然業績が良くなります。でもこれは流行です。関係者の努力の結果ではありません。努力していないと言っているのではありません。でも、苦戦が続いていた時期もそれなりの努力はしていた
   
わけですから、それは復活の一番の原因ではないと言っているのです。
 
流行りものは廃り物。この流行も終わりがあります。新奇性が鮮度を失い再び究極の普通に戻ったときが本当の勝負です。今様々な業界で騒がれている儲かっている物やイベントが損をするものに変わります。その時の対策を今から考えておくべきなのですが、目下の景気が良いんですから、考えろと言っても無理かなぁ。

 
(上の文、2018/05/10 記載)
 
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-流行予測 6段目-

キューティーおはぎ
甘さ控え少サイズに変わる

このごろはやりの和スイーツ

おはぎがかわいくなっている。家庭的で田舎っぽいイメージだったが、今やおしゃれで甘さ控えめの軽いミニサイズに。
 
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モード工学研究所の森田洋一 読紙感想文
左の文は日経MJ2018/06/01からの抜粋です。
 
仕掛けた店は東京 桜新町に16年にオープンした「タケノとおはぎ」。女性を中心に人気になっているそうです。つぶあん こしあん以外の変わり種には白あんを使っています。カントリーマアムと同じですね。一個一個はピンポン玉をやや大きくしたくらいのサイズで一度にいろんな種類を食べられるのが売りです。
 
現在は小さいサイズがアップトレンドになっています。服のサイズもタイトになって来ました。柄も小さいものが増えて来ています。バッグや財布も小さくなりました。食品も同じで小さめのサイズが人気になっているのです。
 
こういうタイミングでは何でも小さくしたほうが大きくするよりもビジネス上有利になります。なぜなら
   
消費者は頭が1個しかないからです。それぞれの商品ごとにバラバラな判断をするなんてややこしいことはやりません。ただし、なぜ小さい方がいいのかという大義名分は商品ごとにバラバラになります。

専有面積がこれまでの常識の半分しかないワンルームマンションが人気になっています。全体をコンパクトにするために風呂とトイレを同じ部屋にするなんていう例は今までもけっこうありましたが、超狭マンションには玄関と風呂とトイレが同じ場所にあるものまであります。つまり、玄関のドアを開けるといきなり便座が目の前に現れます。限界を超えています。そんな超Sサイズマンションを正当化する理屈と、小さなおはぎの人気を説明する理屈が同じはずがありませんね。
 
それと、小さい方が流行っているというのは消費者を観察したときの話で、供給側の思惑は必ずしも小さい方を支持していません。店舗を大型化させようという動きはまだ続いていますし。部屋が広くて天井が
 
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-流行予測 7段目-
高い住宅を熱心に売り込んでいる テレビCMは今でも流されています。
 
また、流行が終わったからといって大きいものの人気がいきなりゼロになるなんてこともありません。何も対策を立てなければ落ちてきますが、落ちるにしてもその下り勾配は商品によって様々です。
 
過去にヒット曲を出した歌手が、テレビで俳優やタレントとして活躍するという例はたくさんありますが、逆の、人気者のタレントが歌手に転向して成功したという例はあまり聞きません。一時的には成功してもしばらくすると、もとの俳優やタレントに戻ってしまいます。つまり、タレントしての人気のほうが曲の人気よりも長持ちするのです。
 
これまでのLサイズの流行期には、多くのデブチンタレントがブレイクしました。この人達の人気が、Sサイズの流行期に入ったからといっていきなりゼロになる
   
なんてことはありません。ただしデブタレントのブレイクは無くなります。より厳密に言うと、デブであることを理由とした新人のブレイクやベテランの再ブレイクが無くなります。
 
デブに限らず、人の流行は「まだ人気があるか」どうかで判断すると分からなくなります。その人気者がいつブレイクあるいは再ブレイクしたかで判断すると循環がみえてきます。
 
(上の文、2018/06/13 記載)
 
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 2018/01/11ページ作成、2018/06/11最終更新