ファッション予測Q&A [4]  トップページへもどる

直営ショップのリスクは何か

  (森田がメールで話した)リスクに関するお話はおもしろいですね。アパレルの企画担当者で、自分が着ているものはセンスが良いのに、作ろうとするもの、仕入れようとするものはダサいという人のくだりですが、供給者の側にいる優越感で消費者を下に見ているのか?自分の好みは特殊であると卑下してデザインの加工法を間違えてダサク なってしまうのか?森田さんはどちらだとおもわれますか?
  また、卸売り中心の会社が先行きを考えて、直営ショップを作るという 方法論のリスクについては、どのようにお考えですか?
 
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答え:
 市場予測コンサルタントの森田洋一です。
  (自分が着るものだけセンスがいい企画担当者について)供給側にいてある程度年数がたっている人は、消費者の気持ちでは動けないのだと思います。一昨年ヒットして、去年も売れたものは、いきなりゼロにはなかなか出来ません。一昨年しくじって、去年も話がなかったものはなかなかやれません。安心したいという願望が、感性をマヒさせるのだと思います。あるいは、自分の感性を信じさせなくするのだと思います。
  でも、消費者としての自分は違います。一昨年、去年と買わなかったから、今年も買わないなんていう発想はありません。一昨年、去年買ったから、今年も買うという発想もありません。厳密に言うと、同一視の時にはあるのですが、それでも少なくとも、供給側の人ほどには強くありません。
  直営ショップを持っているアパレルメーカーには私はこう言っています。
  店頭予測の結果は、直営ショップでこそ使うべきです。その直営ショップの結果を、展示会で小売店に見せるべきです。
小売店の好きな商品は、これから売れるものではありません。売れたものです。売れていたものです。小売店には、先を読むという発想がメーカーほどにはありません。売れていたものが好きですし、売れていなかったものが嫌いです。嫌いな物でも、売れていると気がつくと好きになります。
  相手にしている市場がどこかとか、アパレルと小売店の商売のルールとかによって細かな違いはありますが、単純化すると、アパレルの提案に対して小売店が賛成するのは前年のヒット商品です。たとえば06年秋冬物なら、自店や自店に近い店で、05年秋冬にヒットした商品です。同一視の時期になってしばらくした後なら、04年秋冬にヒットした商品も
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−トレンド予測 42段目−
加わります。それと、06年春夏にヒットした商品の影響も受けます。
  06年秋冬になってからヒットするが、それ以前の段階では売れない商品は、シーズンインする前の時点では、小売店の支持を得られません。つまり、06年秋冬になってからヒットする商品を小売店に提案する場合は、シーズン前の時点では支持されないということを覚悟の上でやるべきです。
  あと、シーズンインした後で提案する冬物の場合は、秋物で動いているテーマなら受け入れますが、冬になってからヒットする物はやはり受け付けません。
  市場予測をストレートにぶつけて良いのは直営店の場合です。卸の場合は、そんなに単純な商売は出来ません。
  そのかわり、直営店に対しては説得する必要がありませんから、シーズン中にヒットすると信ずる物をストレ

小売店は未来形が嫌いで完了形が好き

ートに消費者に見せられます。そこでヒットしたらすぐに小売店に教えてあげれば、小売店は○○○さんの言うことを聞きます。消費者が実際に食いついている話ほど、小売店を説得できるものはありませんからね。
 
  (卸中心の会社が直営ショップを作ることについて)私が小売店の人間なら、小売り部門を持っているメーカーは警戒すると思います。
 
理由1、小売店にとって原価は仕入れた値段だが、メーカーにとっての原価は、それよりはるかに安い。商品が売れなかったとき、あるいは作りすぎたとき、絶対勝てないような値段を付けて、直営店で売らないか。
 
理由2、同じ数を売るのなら、メーカーは直営店で売った方が儲かる。生産が間に合わないヒットが出たとき、商品の配給を直営店優先に
するのではないか。つまり、大当たり商品は自店に入らないのではないか。
  小売店のこの疑念を解消させる努力が必要だと思います。
 
この文06年4月9日記
07年1月29日、当ページに転載
  
 
 
 
 
 
 
 
 
         
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-流行予測Q&A 43段目−

卸のリスクと小売りのリスクはどちららが大きいか

小規模のファッションメイカー(卸売り)より都市にある小売店のほう が長く商売を続けられているのはなぜか?と考えてきました。小売り店は幅広く商品をチョイスできることがプラス要素であるとも思 われますが、ファッションメイカーの金銭リスク(商品企画から宣伝まで)と比べて とても小さいように思われるのですが、いかがでしょうか?
  ファッション業界において独立起業する際、小売りビジネスよりファッ ションメイカー卸売りビジネスを先に選ぶ理由を森田さんはどうお考えでしょうか?
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答え: 
流行予測コンサルタントの森田洋一です。
  自分で裏付けを取ったわけではないのですが、同じ売り上げで比べると、あるいは同じ粗利高で比べると、立ち上げ  
の時にかかる費用は小売りの方が大きいそうです。ちゃんと食えていける規模で立ち上げることを考えたとき、家賃、内装費、坪単価、どれをみても小売店の方がかかります。そんな大金を用意できる若者は限られると思います。
  卸中心のアパレルメーカーがSPAになろうとしたとき、その多くが挫折しましたが、その理由のかなりの部分が、この立ち上げ費用の大きさです。
  ショップの方が有利か、メーカーの方が有利かは、その人が、あるいはその人たちがどれだけ企画力を持っているかによっても違ってくるでしょう。商品企画力には自信があって、それ以外には強みがない場合は、メーカーを選択する人が多いのではないでしょうか。
 
  大手のパクりアパレルは別ですが、新しく小さなファッションアパレルメーカーは企画力が勝負です。ところが、企画力は、つまり感性は、寿命が短いのが欠点です。感性を10年間維持できる人は
滅多にいません。これは出版業界も同じでして、昔の手柄話しかしない編集者がゴロゴロいるそうです。
  これはサイトにも書いたのですが、ベテランの頭にはトカゲが住みついています。トカゲは同じ場所へ行くとき、前と同じルートを通るそうです。初め、Sの字に曲がりながら行ったのなら、2回目もSの字に曲がります。3回目も4回目も同じです。獣道(けものみち)ができています。人間にも同じ本能があります。それで、時間が経過してベテランになるとともに決まりきったことしかできなくなります。
  しかし、これは必ずしも欠点ではありません。前ダメだったことは次もダメに決まっている、前良かったことは次も良いに決まっている、そういう仕事なら、ベテランになるということは能力が向上することです。でも商品企画には当てはまりませんね。
 
この文06年4月10日記
07年1月29日、当ページに転載
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−トレンド予測 44段目−

流行は「シャープ」に向かっているのか

問い: 今夏に出版されるとの事でおめでとう御座います。 と同時に、すごく残念です・・・。 ベストセラーになって みんなの知る所となると、抜け駆けが余計に難しく、また更に同業者より先に動かねばならなくなってしまいますから・・・。笑。でも、これから色々と勉強して応用していけるように頑張ります。
  ところで、返信頂いたメールに「甘い/シャープ」、「カジュアル/エレガンス」と言う、2つの要因がありましたが、これに付いてもう少し教えて頂きたいです。このところ、「甘い」と「シャープ」のチャンポンが売れているとの事ですが、僕の考えでは、チャンポンから「シャープ」へ向かっていると思うのですが、如何でしょうか?また、「カジュアル/エレガンス」では、今はエレガンスの中間期?で、来年1年間はエレガンスがピークへ向かうと
考えていますが 如何でしょうか? 勝手な解釈をぶつけて申し訳ありませんが、ご返答頂ければ幸いです。
  また、色の循環要因について大変興味があり、HPで06年5月の色を提示されていましたが、弊社のデザイナーの色出しと合っていたので大変驚きました(弊社は実質7月展開色でした)。既に来年 07春夏の仕込みをしているので、早急に色の循環要因を知りたいのですが、何か資料等が御座いましたら、有料でも入手したいと思っていますので教えて下さい。
  勝手な内容のメールで申し訳ありませんが、返信頂ければ幸いです。
宜しくお願いします。
 
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答え:
 市場予測コンサルタントの森田洋一です。

  ムム、するどい。○○○さんの言うとおりです。現在ヤングの流行は、
流行トレンドは理屈で動いている
チャンポンからシャープへ向かっています。遅かれ早かれ、甘さのないシャープだけのデザインになります。
  また、来年の途中からエレガンスになります。とはいっても、それは実需の話、魅力の話でして、業界がそれに気付いて、行動を変えて、それが統計数字に表れてというのはもっと先になります。
  色の流行の理論については公表していません。昔は小出しにしていたのですが、このごろはむしろ以前よりおさえています。何もかも公表してしまっては本業のコンサルティングに差し支えますので、循環要因については、一般の方にお教えするものとしないものとを分けています。ご理解ください。いつまでも隠しておけるものではありませんので、公表する気はあります。ですが、今すぐではないということです。
  来春夏のヒットカラーを知りたいということであれば、ヒットする色、
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-流行予測Q&A 45段目−
苦戦する色についてコンサルティングしています。
http://e-yosoku.com/consult-iro.htm
また、他の分野のコンサルティングについてご関心がおありでしたら、各コンサルティング内容と料金について資料をお送りします。
 
この文06年5月1日記
07年1月24日、当ページに転載

  
いま現在は、対立視と同一視のどちらの方か?
−前略−
  送って頂いた資料を通勤電車の中で何回も読み返しています。何度も読むうちに、少しずつですが理解が出来るようになってきたような気がします。
  私が扱わせて頂いてる商材のはヤングレディースカジュアルのアパレル(対象年令20才前後)です。上比長、下比長の年表を見て、そこに自分の過去の経験した事を当てはめてみました。ずばり当たっているものもあり、少しずれている(時差がある)ものもありました。購入して頂いたお客様の年齢のデーターまではわからなかった(自分が実際に販売していない場合が多いと言う事もあると思います)のですが、購入していたお客様の年齢層が違っていたのかも知れません。年齢差によって流行に時差があると言うお話や思いでで買うと言ったお話は大変興味深く読ませて頂きました。
  資料を読ませて頂いて、私が担当している仕事に大変役に立つ資料だと思いました。このような良質の資料を送って頂いてありがとうございました。
  自分でも流行を予測してみたいので、まず年表を自分なりに作成してみる事にしました。まず、2004年以降の上比長、下比長の白紙年表を自作して売れたものを記入し始めた段階です。資料整理をさぼっていた事もあり資料を探すのが大変です(笑)。
  話はそれてしまいますが、流行予測を勉強するにあたって感じる事は、店頭での販売で事実(お客様の行動や商品に対する評価)を知りそれらを集めると言う事が重要だと今さらながら思っております。
  対立視と同一視と言うお話にも非常に興味があります。周期がどのようなもので今現在はどちらの時期に当たるのかがわかりません。これがわかれば私の過去の経験の検証や自分で流行を予測するのにすごく役立つのではないかと
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-流行予測Q&A 46段目−
思っています。森田様のサイトを読んでみたのですが、見つける事が出来ません。どうすればこの周期を知る事ができるのしょうか?厚かましいお願いですが、もしよろしければ、教えて頂けないでしょうか?
  今後ともよろしくお願い致します。それでは失礼致します。
 
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答え:
 流行予測コンサルタントの森田洋一です。
今朝の日経新聞に、靴の量販店で高めの紳士靴が売れているという話が載っています。  
  これまでも、デザインや品質、機能の優れた靴は、それにふさわしい価格で売れていました。もう何年も続いていますね。それが量販店でも起こり、店自体が気付いており、その対策を取っている状態です。つまり、対立視は末期です。ファッション業界の人は、数年前に
比べてデザインや流行により関心を持つようになっています。対立視に入ってからある程度時間がたっているからです。
  消費者の心変わりと、それに対する業界の気づきや対応には時差があります。業界側から見た流行では、現在は対立視のピークかピーク直前というところでしょう。
  年表を見て「あっている」「ずれている」と感じたのはどの辺でしょうか。具体的にお教えいただけないでしょうか。理論の精度を上げるのに役に立つかもしれません。新しい発見があったらお知らせします。
 
この文06年4月7日記
07年1月29日、当ページに転載
 
 
         
「安くすれば売れる」のは流行期か?
  私が年表を見てあっていると感じたのは……
−中略− 
  ずれていると感じたのは
2003年2月〜6月(下比長のピーク)の期間に綿素材カットソー(天竺無地透かしボーダー編み)75丈Vネックカーディガン(長袖、七分袖)と裾スピンドル絞りカーゴパンツ(スピンドルで裾を絞ってくるぶしを見せて穿く)、ストラップを思いきり伸ばして腰あたりで背負うリュックサックの組み合わせが春夏を通して売れました。これは上比長の表現ではないかと思うのですが、前年惚れた思い出で購入していたと言う事でしょうか?ちなみに上記の商品は2003年秋以降はばったりと売れなくなりました。
  店舗で扱っている商品はヤングレディースカジュアルで値ごろ感ある価格帯です。(対象年齢10代後半の学生
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-流行予測Q&A 47段目−
さん中心ですが、ヤングミセスさんにも人気があります)  
  現在は下比長のピークにさしかかる時期ですが……
−中略−
……などなど下比長と思われるスタイリングが非常によく売れています。
−中略−
  森田様の言われている循環要因の一つである上比長下比長は大変参考になりました。ありがとうございました。今は上比長下比長に焦点を合わせて記録を残して勉強させて頂いております。この先も頂いた年表の続きを自分で作成して予測に役立てていきたいと思っております。
  他の循環要因についても大変興味があります。対立視と同一視、生地の粘性、アリとキリギリス、体積、自由などの周期について詳しく知りたいと思っております。森田様の本に詳しく書かれている事を期待しています。
  森田様の本が出版されるんですね!
おめでとうございます。大変楽しみにしております。必ず購入して読ませて頂きます。順序が逆になってしまいまして申し訳ありませんでした。
−後略−
  
@@@@@@@@@@@@@@
答え:
 ○○○さま
 
モード工学研究所の森田洋一です。
メールありがとうございます。
 
  03年春夏は「同一視」です。ヤングの一部では対立視が復活してきましたが、市場全体では、まだまだ同一視です。06年春夏は「対立視」です。マスの市場も対立視です。
  対立視の時期を基準に同一視の時期を見ると、流行が終わった商品の値崩れのスピードが遅くなっています。価格下落の傾斜角度がゆるくなっています。「高くは売れないが、安くすれば売れる」という状態になってから「安くしても売れ
ない」という状態になるまでの期間が長くなっています。ですから同一視の時期は、備蓄計画生産、パクり企画、ディスカウント販売に有利です。
  「以前は高価格ハイスピードで売れていて、いまは高くは売れないが安くすれば売れる」時期は、消費者が、その商品に惚れてはいないが惚れていた思い出は残っているというタイミングです。ここで言う「思い出」は必ずしも、意識して記憶しているという意味ではありません。無意識に覚えているものも含みます。
  「以前は高価格ハイスピードで売れていて、いまは高くは売れないが安くすれば売れる」を循環要因の活性期に入れてしまうと、循環要因は一定の周期を持たなくなります。伸びたり縮んだりします。同一視の時期はとくに後のほうへダランと延びます。
  また、逆の循環要因と共存するようになります。ダランと延びた時期に逆の流行が「高価格販売とハイスピード販売
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−トレンド予測 48段目−
を両立させて売れる」状態にすでに入っているからです。ですから、安くすれば売れる時期を、循環要因の活性期に入れてはいけません。
 
この文06年5月31日記
07年1月29日、当ページに転載
 
 
 
 
 
 
 
 
       

若者の業界をパクると長持ちする

違う客層の店は参考にならないか
昨日資料届きました。それに貴重な切手を貼って頂き、ありがとうございます。なんとなく病んだ心におもわず笑みがでました。
  □□□の立地がいいショップ(直営)で40歳をターゲットとする新ブランドで昨年の秋よりスタートしましたが、とても苦戦しています。通りを一歩を入ると20代が好きな古着やおもしろいセレクトショップが並んでいます。自店ターゲットがほとんど通らず集客に困り、小物やインポート商品を入れセレクトショップのようにしたらどうかなと考えました。そこで何かヒントや情報がないかとパソコンたたいてたら森田様と出会うことができました。何事にも見聞が大事なので、頂いた資料で勉強させて頂きます。
  アパレルに携わってとても長い私ですが勉強不足とおつむの悪さ
が原因でいまだに、もがいています。一回は離れて△△△や▽▽▽の学校に行き独立しようと動いたのですが、夢かなわずまた戻ってきました。これからも自分にむち打って頑張るしだいです。
ありがとうございます。 
@@@@@@@@@@@@@@
答え:
 ○○○さま
流行予測コンサルタントの森田洋一です。
  お送りした資料にもありますが、40才と20才代の流行をぜんぜん別だとは考えないほうがいいと思います。彼女たちとの違いはこだわりと時差だけです。
  ですから、20代でいまヒットしているアイテムやその見せ方は、40才向けでも一度は挑戦してみる価値があると思います。特に見せ方をまねるのはリスクがほとんどありませんから、今日からでもできますね。
  ところが人間の心理は、苦戦して
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-流行予測Q&A 49段目−
いるときに限って変えることができなくなります。悪いなりにも売れていたものがゼロになるのではないかと恐れるからです。
  変えてしくじっても半日あるいは一日の損ですが、当たれば当分使えます。頑張ってください。

 
この文06年7月4日記
07年3月6日、当ページに転載
 
 
 
 
 
 
 
 
 
        
 
軽自動車が売れた理由は、原油価格の高騰だけか
モード工学研究所 森田様
 
□□□電機の○○○です。
毎々格別の引き立てに賜り、誠にありがとうございます。早々の対応有難うございます。
HPでの内容を興味深く読ませていただきました。
電気電子関連の新製品、新技術の開発を担当しています。片や商品企画の”先導役!?”として、売上げアップ!はもとより将来の会社の有るべき姿を模索しています。
ただ皆が口を揃えて言うのは、客先ニーズにあった商品、差別化された商品、売れる商品等々。「でもどうやって、工場にいる一介の技術者が市場のニーズや動向を掴むことができようか」っていうのが本音であり、今回の貴殿のHPにたどり着いた次第です。
先週末のラジオニュースで車の新車年間販売台数を報道していました。全体の販売台数は微増らしいのですが、小型乗用車が減り、軽自動車の販売台数が伸びたとの報道がありました。
要因としては石油価格の上昇に伴いより燃費の良い軽自動車へのシフトをあげていました。見た目(聞いた)の消費者ニーズは、「省燃費」であると言えると思います。
確かにマスコミは直接要因としてもっともらしい事象を掲げる傾向にありますね。
「なーるほど」と感心しかけたのですが、「果たして本質はそこなのかなぁ」とあれ
これと
 ・維持費が安い
 ・軽自動車へのシフトは地方では車庫証明が要らない
 ・ガソリンの高騰が要因であれば「昭和のオイルショックの時には何故全ての車が軽自動車にならなかったのか?」との疑問も出ます。
 ・買い替え需要であれば、よく言われ
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-流行予測Q&A 50段目−
る3年、5年サイクルの節目だったのか、それじゃ廃車まで乗りつづける車齢のデータを調べる
維持費が安いと現状にユーザーはどう動くのか
過去のデータでユーザーはどう動いてきたのか
このような思いを巡らせると面白いです。
 
少々過ぎましたが、貴重な資料が届き次第読ませていただきたいと思います。
有難うございました。
以上、よろしくお願い申し上げます。
@@@@@@@@@@@@@@
答え:
モード工学研究所の森田洋一です。
 
日本の自動車業界の動きを見ていると、過去の米国の自動車業界で起こったことを思い出します。以前、今回と同じように原油が高騰したとき、米国では、単価が高いという理由で自動車メーカーがそれまで力を入れていた大型車が売れな
くなり、日本製の小型車がヒットしました。今回も米国では、当時と似たことが起きています。
 
結果からみると、米国のメーカーはアホで、日本のメーカーは賢いように見えますが、賢いはずの日本メーカーも、国内ではアメリカの自動車メーカーと同じことをやっていますから、たまたま、偶然、行きがかり上成功しただけであることが分かります。
 
車の大小を循環要因で分類するとき、米国と日本では参照点(基準点)が違うことに気が付きます。たとえば「中型車」を中くらいの大きさだと思えるのは米国人の場合で、日本人の感覚では「大きな車」です。同じく、「小型車」は、日本人の感覚では「中くらいの大きさの車」です。そして、日本人にとって小さな車とは、「小型車」ではなくて「軽自動車」だと思います。
 
車の大きさを、物理的に分類するのではなく、それぞれの国民がもっている感覚で分類し直すと、過去や現在のガソリン高騰時に米国で起こったことによく似たことが、現在の日本でも起こっていることに気が付きます。今の日本では、アホな普通車メーカーと賢い軽自動車メーカーになります。
 
ただこの現象は、ガソリン価格の高騰が直接の原因ではありません。ガソリン価格の高騰は、現象を大きくさせた原因であっても、現象を起こさせた原因ではありません。直接的には「Sサイズ」の流行が本当の原因で、薄型テレビや薄型ケータイ、iPod、USBメモリの流行などと共通したものです。
 
米国では米国自動車メーカーが、日本では日本の普通車メーカーが苦戦しましたが、これは、人気の車が今までより小さい方にシフトしたときに、それぞれのメーカーがスモール化に抵抗したことが原因
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-流行予測Q&A 51段目−
です。
 
売り上げ=客数×客単価
ですから、小売店、商社、メーカーは、どこの業界でも、客単価を上げたいという願望を持っています。車業界の場合、これを手っ取り早く行うのには大きい車を売ればいいわけです。それで、売れ筋が大きくなるときには喜びますし、比較的素直に従いますが、小さくなるときには抵抗します。そのため、消費者が小さい方を求めると、そこに大きな需給のギャップが発生します。そのギャップを埋めたのが、米国では日本のメーカーでしたし、日本では軽自動車メーカーでした。
 
○○○さんも、企業の願望と違う方向へトレンドが変化したとき、それに逆らってはいけません。逆らうと御社はシェアを落とします。また、トレンドの変化に業界全体が逆らっているときは、市場に真空が発生しますから、○○○さんがその業界でシェアを拡大させるチャンスですし、
新たに参入するグッドタイミングでもあります。
この文07年1月10日記
07年3月6日、当ページに転載

 
 
 
        
 
 
 
  ご意見、感想、質問、問い合わせメール待ってます。すぐにご返事を書けないかもしれませんが、代表の森田洋一が必ず読んでいます。  
 mm@e-yosoku.com
 
 
 
 
 
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このページ更新‘07年4月5日
 
(^^♪(^^♪ちょっと脱線(^^♪(^^♪
     
 着ている人の上部がつまって、下部が間延びして見えるデザインを下比長といいます。このデザインは、トップのネックラインが狭い襟付きの半袖、パンツがハイウエストのロング丈なので下比長です。
 (^^♪(^^♪(^^♪(^^♪(^^♪(^^♪

 
 
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これはサブページです。総論はトップページ(とその続き)にあります。
 
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